核も基地も戦争もない平和で公正・持続可能な世界へ、日本と世界の女性の共同と連帯をひろげる力に
イタリア反戦連合
核兵器なくそう女性のつどい2004
女性は、しなければならないことをたくさん抱えています。みなさんも同じだと思いますが、私もみなさんと経験を交流したいと思って、ここに来ました。
世界中で女性たちは戦争や暴力の脅威と、それによる福祉の切り捨てに直面し、たたかいを展開しています。私は日本に来て、日本の各地で核兵器廃絶のたたかい、憲法9条を守るとりくみが展開されているのを知りました。
イタリアには9条と同じような憲法があります。「戦力の不保持」にまで踏み込んでいる日本の9条とは違いますが、それでも「侵略のための戦争はしてはいけない」という内容です。ドイツにも同じような規定をもつ憲法があります。イタリアも日本もドイツも、敗戦後に同じような憲法をもつにいたっています。
“安全保障”の名において戦争がおこなわれますが、女性は命を一番に気遣う繊細な気持ちを持っています。女性はひとりで仕事や家庭や子育てや、3つも4つも役割を同時進行させています。だからこそ、戦争や暴力に反対できるのだと思います。
第二次世界大戦以降、人々はヨーロッパの女性たちを含め、みんなが「戦争はもういやだ」と思いました。戦争で犠牲になるのは,戦争を起こした人ではなく、市民であり、女性や子ども、高齢者たちです。男性が引き起こした戦争に女性が巻き込まれるのは、イラクでもアフガニスタンでもパレスチナでも同じです。女性たちは戦争の危険性、核の脅威にたいしてたたかいをすすめています。
ご存知のように、イタリアは現在、核保有国ではありません。しかし、戦後初めて今の政府は「核兵器を保有する”核オプション”について再検討が必要だ」と言い出しています。
イタリアはこれまでにユーゴスラビアやイラクなどに軍隊を送り、戦死者を出しています。若者が犠牲になるさまを目の当たりにして、「こんなことはイヤだ!」という人たちが増えています。
こうした命の破壊というのはこれからも起こりうるのです。そして、戦争がどこで起こっていようと、やめさせなければなりません。それは女性の肩にかかっています。女性たちは立場の違いを超えて、ネットワークを広げ、力を合わせることができるからです。世界中でたくさんの女性たちが、平和をかちとるために活動しています。私は日本の女性のみなさんが、力強く活動を展開されていることを知りました。女性たちはこのたたかいにおいて、かならず勝利しなければならないと思います。