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イマン・アル・オマリさん

2017年  

Iman Al-Omari中東大学プロジェクト「夾竹桃イニシアチブ」
核兵器なくそう女性のつどい2017


このすばらしいつどいに参加できて、とても光栄です。

私たちの文化では、女性は男性の双子の片割れであると言います。女性は家族、地域社会、そして全世界の基本単位です。娘、妻、姉妹や母として、あるいは子どもにとっての最初の教師として、女性は思いやりを通して、平和を守り、つくり、ひろげています。被爆者はこれまでも、これからもずっと、重要な存在です。

私が感銘を受けたお話があります。「希望は海よりも力がある」という、よりよいくらしをめざす若いシリア難民のドーア・アル・ザメルについて、国連難民高等弁務官事務所の首席報道官を務めたメリッサ・フレミングが書いたものです。

ドーアは家族とともに故郷のシリアを出てエジプトに向かいます。シリア難民の若者と恋におち、いっしょにヨーロッパへの移住しようと、数千人の難民のひとりとなって船に乗り込み地中海の危険な航海に乗り出します。ドーアが乗った船は500人の難民であふれ沈没してしまいます。

ドーアは浮き輪を身に着け、女の赤ちゃん2人が首にしがみついた状態で4日間漂流しました。2人が眠って意識を失わないように、歌で励ましながら。ようやく救助されますが、女の子の1人は間に合わず亡くなります。ドーアともう1人の赤ちゃんはギリシャに送られました。

これは、若い女性が決意と希望によって生き残った、人間の精神の勝利を描いています。

私が住む地域は、残念なことに内戦によって多くの困難を抱えています。ですから私は、世界中の戦争、特に2つの世界大戦を、自分のこととしてとらえています。どの戦争も、1945年の原爆投下がもたらした結果と比べることはできません。

なぜ人が人を犠牲にできるのか。これを考えると思考が止まってしまいます。多くの人が家を失い、命を落とし、生き残った人も食べ物や水や住む場所など最低限必要なものを探さなければなりませんでした。学校や大学を再開することができたのでしょうか。教育は失われてしまいました。

教育者は知性を育てます。いかなる国の発展にとって最も重要な基準です。

だからこそ、日本は特別なのです。決意と希望、大変な努力と夫も重要な平和を信じる精神によって復興しました。この方式は、コーランの教えにも通じます。「神は、人々が自ら変えるまで、人々の状況を変えることはない」。

日本の人々の平和へのたたかいは特別で他に例のないものです。わずかな期間で破滅から復興しました。

私たちが集う、その大きな目的である平和について、語らせてください。

平和は、生活に欠かせないものです。私の国では、恩恵です。学校での私の仕事にとっては、平和は行動であり実践です。数学の授業でいうなら、必然です。外国語の授業では詩の美しさを学ぶ喜びです。科学の授業では、集中力です。社会の授業では、現状と未来です。音楽では、交響楽を演奏すること。体育の授業では達成すること。ITの授業では他の人とつながること。ビジネスの授業では利益を上げることであり経済学では成長です。演劇では創造性です。宗教学では、態度、積極的行為と歓迎です。

被爆者の証言に深く心を揺さぶられました。心と体に消えることのない傷を負った苦しみを語ることは、どれほどの勇気がいるでしょう。被爆者の証言は、核兵器のない世界をつくる必要と、世界の人と力を合わせて永続する平和をつくること、そして母親の役割を訴えています。

私たち、そしてみなさんが失ったものはとても大きいですが、平和への希望はそれを超える使命です。希望や努力することを決してあきらめてはなりません。

原爆の犠牲になった人々、世界中の戦争の犠牲者に祈りを捧げます。

手をつないで、ともに声をあげましょう。「私たちは平和のために力をつくす」と。

 

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