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マリアム・ラウィさん

2008年  

原爆ドームは、私の国の破壊された建物や場所の姿と重なりました。これはまさに、今日私たちが生きている日常そのもの。広島市民のように愛を持って力を尽くせば、30年続いている戦争も必ず終わる、再建は可能だという、希望と勇気をもらいました。
憲法9条を守る活動は、日本だけでなく地球上のすべての人々の力になるものです。マリアム・ラウィ(2008)

アフガニスタン女性革命協会(RAWI)
核兵器なくそう女性のつどい2008 in ヒロシマ


日本の姉妹のみなさん、母であるみなさん、友人であるみなさん。私はこの大会に参加してのこの数日間に示された、特にこの女性のつどいで感じとっているみなさんの連帯と支援に、言葉に表せないほど感謝しています。

私の国アフガニスタンは、みなさんの国からはとても遠いところです。そして30年間ずっと戦争状態にある国です。何世代もが戦争と破壊に苦しんでいます。私の国は7年前からアメリカが直接軍を駐留させ、地方の軍閥、すなわち犯罪的原理主義者の集団を支援しています。彼らは、何千万もの人々を殺してきました。毎日10人から20人が自爆攻撃や、アメリカとその同盟国による爆撃で殺されています。そしてもちろん、この数年間の破壊と戦争でまっさきに、もっとも被害を受けているのは、女性です。こういった国に生きる女性だからこそ、アフガニスタンの女性たちはもっとも強く平和を願い、子どもたちのために安全と安心をもたらすために活動しようとする決意を誰よりも強くもっているのだと思います。

私の父は戦争の早い時期に戦闘で亡くなりました。私は、私の組織RAWAが運営する孤児院で育ちました。そしてその孤児院で過ごした数年間に、教師たち、RAWAのメンバーたちから、原理主義や今アフガニスタンを支配している外国に支援された私たちの敵は、女性の権利、人権のために積極的なことは何もできないということを教わりました。

私たちの組織の名前は、アフガニスタン女性革命協会といいます。この意味で、私は自分を革命的な女性だと言うことができます。なぜなら、民主主義のために活動すること、たとえば教育を受ける権利、自由に移動する権利、そして安全な生活を営む権利など本当に基本的な人権をもとめることすら、アフガニスタンのような国では革命的な課題なのです。私の組織はさまざまな分野で活動をおこなっていますが、とりわけ教育、孤児院や学校での識字コースの提供を重視しています。女の子たちに力をつけることで、自らの権利と自由のためにたたかうことができるようになるからです。

RAWAのメンバーたちは命の危険を冒して、女性や子どもたちへの人道支援をおこなっています。デモや会合を組織し、印刷物の発行もしています。私たちの国に民主主義と安定を実現するためです。人は、主として西側諸国の間違った政策、特にアフガニスタンをはじめとする国々にたいするアメリカ政府の政策の誤りについて批判することができるでしょう。私たちが何より必要としているのは、世界中のさまざまな国で自国の政府の誤った政策に反対する人々からの連帯と支援です。冒頭言いましたように、私はこの大会で多くのことを学び、そのなかで確信するようになりました。みなさんのアフガニスタンの姉妹・兄弟たちは、けっして無知と貧困のまま、戦火のなかで置き去りにされているのではないということを。ありがとうございました。

 

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